札幌医科大学保健医療学部の澄川真珠子氏

 全国624施設を対象に調査を実施したところ、フットケア専門外来を設置している施設は62.2%で、潰瘍がない患者に比べ、潰瘍がある患者に対しての実施率が低い傾向など、フットケアの実態が示された。5月16日から熊本で開催されている日本糖尿病学会(JDS2013)で、札幌医科大学保健医療学部の澄川真珠子氏らが発表した。

 調査対象は、全国の日本糖尿病学会認定施設および教育関連施設624施設。郵送式質問紙を送り、回答があった143施設について分析を行った。回答のあった143施設のうち、75%は7対1の看護体制を取っていた。

 調査の結果、フットケア専門外来を設置していたのは89施設(62.2%)だった。フットケアに要する平均時間は、専門外来設置を設置していた施設で17.4時間/月、設置していない施設では1.2時間/月だった。

 専門外来を設置している部署は、看護部が最も多く(100施設)、内科(86施設)、形成外科(50施設)、皮膚科(32施設)なども多かった(複数回答)。

 足潰瘍発症リスク評価(足の観察、靴の観察、歩行姿勢、立位姿勢など)、フットケア(フットケア生活指導、爪切り、陥入爪処置、爪白癬処置など)の介入、およびフットケアの評価の3つの実施状況について、潰瘍性足病変がない患者(潰瘍なし群)と潰瘍性足病変がある患者(潰瘍あり群)に分けて分析した。

 その結果、リスク評価やフットケアの介入においては、潰瘍なし群で8〜9割が実施していたのに対し、潰瘍あり群では7割しか実施していなかった。またフットケアの評価については、潰瘍なし群で7〜8割、潰瘍あり群で6〜7割といずれの群でも実施率が低かった。また、リスク評価の中で、「姿勢の観察」を行っている施設が少ないなどの問題も明らかになった。

 澄川氏は、「フットケアの専門外来を設置しているのは約6割で、設置していない施設に対する啓発が今後は必要と考えられた。また、実施している施設においても、フットケアの内容の統一化が課題といえる。潰瘍なし群に比べて潰瘍あり群におけるフットケア実施率が低かったが、そうしたハイリスク患者に対する生活指導もしっかり行う必要があるだろう」と話した。