現在わが国で承認申請中のDPP-4阻害薬の1つ、ビルダグリプチンについて、ビルダグリプチンとグリメピリドの併用効果を二重盲検群間比較試験で確認した結果が発表された。第52回日本糖尿病学会年次学術集会3日目の5月23日、朝日生命成人研究所菊池方利氏による。

 対象は、8週間以上にわたりグリメピリドを投与したもののHbA1c値が7.0〜10.0%と血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者202人。患者をビルダグリプチン+グリメピリド群またはプラセボ+グリメピリド群にランダム割付し、12週間併用療法を行った。両群間の主な患者背景に差はみられなかった。

 その結果、HbA1c値のベースラインからの変化は、ビルダグリプチン併用群で1.00%低下したのに対し、プラセボ群では0.06%の低下にとどまった(p<0.001)。HbA1c値が6.5%以下となった患者割合は、ビルダグリプチン併用群では45.0%と半数近くに上ったのに対し、プラセボ群では3.0%だった(p<0.001)。HbA1c値が1.0ポイント以上低下した患者割合についても、ビルダグリプチン併用群では54.9%と半数を超えたのに対し、プラセボ群では5.0%だった(p<0.001)。

 空腹時血糖値のベースラインからの変化についても、ビルダグリプチン併用群では20.91%と大幅な低下がみられたのに対し、プラセボ群では6.25%増加していた(p<0.001)。このほか、膵β細胞の機能を示すHOMA-βについても、ビルダグリプチン併用群ではプラセボ群に比べ、有意に改善していた(p<0.001)。

 体重変化は、ビルダグリプチン併用群で0.97kgの増加、プラセボ群で0.06kgの増加と有意差がみられた(p<0.001)ものの、臨床的に重要な10%を超える体重変動は認められなかった。有害事象の発生率に両群で差は認められず、重篤な低血糖もみられなかった。

 これらの結果から菊池氏は、「ビルダグリプチンとグリメピリドの併用により、良好な血糖コントロールおよび明らかな血糖降下作用が示された。また、忍容性にも優れており、今後の糖尿病治療における新たな選択肢として有用と考えられる」とまとめた。