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学会ダイジェスト:第52回日本糖尿病学会
2009年5月21日〜24日 大阪

2009. 5. 21

「マスクの着用をお願いします」

三和 護=日経メディカル別冊

今学会長の柏木厚典氏(滋賀医科大学附属病院病院長)

 日本糖尿病学会の第52回年次集会が5月21日、大阪で幕を開けた。会場ではあちらこちらに「マスクの着用をお願いします」の張り紙が目立つ。新型インフルエンザの感染者が確認された地域での開催だけに、学会主催者側は、感染予防に細心の注意を払った運営に取り組んでいる。

 学会総会であいさつに立った今学会長の柏木厚典氏(写真、滋賀医科大学附属病院病院長)は、4月末にメキシコ、米国、カナダと新型インフルエンザが発生したときから、今学会の開催をどうするか「大変に憂慮した」と胸のうちを明かした。その後、5月15日以降、関西でも感染者の発生が確認されてからは、大会の中止も含めて検討したという。

 しかし、学会の年次集会は、この1年の最新知見が集積される場であり、世界的な糖尿病研究の第一人者から直接、見解を聞ける場でもある。また、現状の糖尿病診療の様々な問題点を持ち寄り、議論するときでもある。さらに、一般市民への啓蒙活動の機会でもあり、コメディカルスタッフと医師らの情報の共有を図る場面でもありうる。こうした学会の意義を振り返りつつ柏木氏は、学会理事長の門脇孝氏と協議を重ねた結果、実施を決断した。

 判断材料としたのは、現在の日本での流行が国内発生早期の段階にあり、かつ、新型インフルエンザの毒性が低いとの見解があること。これを踏まえ、さらに国や自治体の対応を見極めた上で、学会開催が国や自治体の対策ルールに反しないと判断し、開催の決断を下した。ただし、学会開催にあたっては、感染予防のための対策をとることも怠らなかった。同時に、ホームページなどで告知し、会員への周知徹底を図っている。

 柏木会長によると、今のところ勤務先などの都合で、演題取り下げは10%ぐらいになっているという。また、市民講座については「患者さんも聞きにくる」ため中止とした。懇親会も取り止めとなっている。

会場では参加者のほとんどがマスクを着用している

■糖尿病学会の対策(学会参加に当たっての注意点)

1 参加する前
・体調が芳しくない場合は、学会参加自粛を要請。
・演題取り下げ、座長変更については、運営準備室あてに連絡する。

2 参加中
・感染予防として、手洗い・うがい・咳エチケットの励行を要請。会場内洗面所などに消毒液を用意する。
・希望者へのマスクの配布。1万枚を用意。数に限りがある場合を考え、各自持参を呼びかけ。
・会場にて体調不良・発熱の疑いを感じた場合は、運営スタッフへ申し出てもらう。
・38度以上の発熱、かつ、せき、鼻汁、喉の痛みなど呼吸器症状が現れた場合は、大阪滞在中は大阪府の発熱相談センターへの相談を呼びかけ。

3 学会終了後
・1週間は体温測定と上記の症状の有無をチェックしたもらうよう要請。また、症状が現れた場合は、勤務先の指示に従ってもらう。

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