3月20日から22日にかけ、大阪国際会議場などで第73回日本循環器学会総会・学術集会が開催される。循環器系では最大の学会で、1万人の参加を見込む。応募演題は過去最多の3905題。その中から約60%に当たる2344題が採択された。コメディカルセッションも361題が採択され、従来はポスターのみだったが、今回、初の口演も行われる。

 プレナリーセッションが6、シンポジウムが22、ラウンドテーブルが8、トピックが7、コントロバーシーが5、ミート・ザ・エキスパートが7セッション、それぞれ設けられている。このほかに会長講演、招待講演などの特別講演、スポンサードセッションとして、モーニングレクチャー、ランチョン・セミナー、ファイアサイド・セミナーが計115セッションあり、「循環器領域の話題はすべて網羅したといって過言でない」(事務局)という。

 今期学術集会のテーマは、「リスクに挑戦する循環器病学−新たな展望と戦略−」。学術集会に先立って、3月初旬に開かれた報道陣向け説明会で、今期会長を務める大阪府立成人病センター総長の堀正二氏は、「プログラムを組むに当たり、演題やセッションには極力、『リスク』という言葉を入れるように要請した」と語る。発症リスクから手術侵襲、放射線被曝のリスクまで、幅広いリスクについて討論が行われる。

 日循の最大の特徴は、国内学会であるにもかかわらず、基本的な発表言語を英語にしていること。「討論を阻害する」などと批判を受けながら、これまで貫き通してきた。今回もほぼ50%が英語での発表となるという。特に一般演題の口演では、英語が429題、日本語が264題で、英語発表の方が多い。

 国際性の実現という点では、米国心臓協会(AHA)、米国心臓学会(ACC)、欧州心臓学会(ESC)、アジア太平洋心臓学会(APSC)、韓国心臓学会(KSC)などとのジョイントセッションが設けられている。

 2日目の午後には、会長特別企画として、国際セッション「Global Approach for Challenging against Cardiovascular Risk」が開かれる。「80カ国を超える国が参加する、グローバル治験が行われるようになっている現在、治験プロトコルを組むには各国の実情を知ることが不可欠」(堀会長)というのが開催の趣旨。関連する話題として、「グローバル時代に入った臨床試験のあり方を考える」というラウンドテーブル・セッションも行われる。

 このほか、参加する医師には、ガイドライン・セッションの人気が高い。循環器分野はとりわけガイドラインが多く、読み通すのはなかなか大変。「概要を一望できる本セッションは毎回、好評」だという。策定中の最新ガイドラインの骨子を紹介する「ガイドラインに学ぶ」が3セッション(計9ガイドライン)、既存ガイドラインを多角的に解説する「ガイドライン解説」が計6セッション設けられている。

 学術集会のハイライトとなるプレナリーセッションは6つ。最新臨床試験報告(レイトブレーキングクリニカルトライアル)は2セッション、計12演題が予定されている。

第73回日本循環器学会のプレナリーセッション

PL1 薬剤溶出ステント(DES)の現状と展望
PL2 急性冠症候群(ACS)における不安定プラーク
PL3 心室性不整脈に対するカテーテルアブレーションの新しい流れ
PL4 拡張性心不全の病態生理と治療戦略
PL5 食塩と高血圧:食塩感受性高血圧を見直す
PL6 万能細胞による再生の最前線