心血管イベントのリスクを検出するFMD検査について発表する松岡氏

 FMD(Flow-Mediated Vasodilation)は、心血管内皮機能の評価によって早期に心血管イベントのリスクを検出できることから、将来的には、検診や人間ドックでの検査項目になるだろうとの見解が示された。久留米大第三内科助教授の松岡秀洋氏(写真)が、3月17日のラウンドテーブルディスカッション「血管内皮機能評価と循環器疾患治療への応用」で指摘した。

 FMD検査では、強い圧迫で上腕の血流を止める。その後、圧迫を解き上腕に流れ込む血流の刺激によって、血管径がどの程度拡張するか、その変化の割合をエコーで測定する。古くから有用性が指摘されていたが、ここ数年、欧米では、心血管病リスク評価のサロゲートエンドポイントとして活用する動きがあり、施設ごとに異なった測定方法を統一するためにガイドラインも発表されている。日本でも、松岡氏らが参加する血管不全研究会で、測定方法についてのコンセンサスステートメントを作成、間もなく発表する予定だという。

 現在のところ、FMD検査の問題点としては、測定方法の統一以外にも、手技の取得に時間がかかる(半年以上、100回以上の経験)こと、測定には1人当たり30分以上かかることなどがある。しかし、自動計測機器やポータブル型の機器などの開発が進められており、松岡氏は「まだ測定法の統一に向けて動いている段階だが、将来的にはクリアできるだろう」とみている。10年後には、間違いなく検診の一項目になるだろうという意見で、セッションの演者らは一致した。