PCI後の死亡は、完全血行再建に比べて不完全血行再建では1.25倍と高いが、糖尿病患者においては、血行再建の程度には関係ないことが、CREDO-Kyoto研究の結果で示された。京大医学部付属病院循環器内科の巣山環氏らが3月17日、ポスターセッション(日本語)で発表した。

 CREDO-Kyoto (Coronary Revascularization Demonstrating Outcome Study in Kyoto)は、 2000年1月〜2002年12月に初回の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)および冠動脈パイパス手術(CABG)を実施した症例を登録し、5年間追跡調査する研究。30医療機関の患者9873人が登録され、今回の報告では、複数の血管にPCIを行った患者3817人を対象に予後を分析した。追跡期間中央値は3.4±1.4年。

 対象患者のうち、完全血行再建(狭窄75%未満)の患者(2046人)の3年生存率は92.3%だが、不完全血行再建の患者(1771人)では86.1%と、完全血行再建により予後は有意に改善されていた(p<0.01)。

 糖尿病患者と非糖尿病患者に分けたサブ解析では、糖尿病群では完全血行再建患者の3年生存率は90.9%、不完全血行再建の患者では83.2%であり、いずれも非糖尿病群のそれぞれ93.9%、88.3%に比べて低かった。

 多変量解析で年齢、慢性完全閉塞病変(CTO)、陳旧性心筋梗塞(OMI)、慢性心不全などで補正した結果では、死亡に対する不完全血行再建による相対リスクは1.25(95%信頼区間;0.97-1.61, p=0.08)となった。

 また非糖尿病群の相対リスクは1.52(同1.05-2.17、p=0.02)だが、糖尿病群では1.04(同 0.74-1.50、p=0.83)となり、糖尿病患者においては血行再建と死亡の関連性は見られなかった。

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