シロリムス溶出ステントを慢性完全閉塞病変(CTO)の開通に使用した場合、長期の開通率は慢性完全閉塞でない病変(non-CTO)と同等に維持できることが示された。従来のベアメタルステントでは、non-CTOに比べてCTOの開通率が低いことが問題とされていたが、シロリムス溶出ステントを利用すれば同等の開通率を得られることになり、バイパス手術を減らすことにつながる可能性がある。成果は3月24日に名古屋市で開催された日本循環器学会のFeatured Research Session in English 5「New PCI-1」で湘南鎌倉総合病院心臓センターの金田秀昭氏(写真)、斎藤滋氏らによって発表された。

 研究グループはシロリムス溶出ステントを埋め込んだ285人の患者(408領域)について8カ月間のフォローアップを行った。285人のうち40人がCTOで245人(368領域)がnon-CTOだった。血管造影による8カ月間のフォローアップは全体の74%にあたる212人の患者で行うことができた。

 その結果、使用したステントの数、長さについてはCTO群とnon-CTO群で異なっていたにもかかわらず、標的病変部血行再建率(TLR)は、non-CTO群で368領域中10領域の4%で、CTO群は40領域中1例で3%と、ほぼ同等の結果を示した。標的血管再建術 (TVR)率でも、non-CTO群で368領域中27領域の7%、CTO群では40領域中3例で8%とほぼ同等の結果となった。