発症2年以内の早期関節リウマチ(RA)患者に対する抗リウマチ薬の初回治療により、1年目に約半数が寛解を達成した。その一方でこの期間に骨びらんが倍増し、約3割に達していた。市中病院の外来初診という“リアルワールド”からの報告で、亀田総合病院リウマチ膠原病内科の蓑田正祐氏が、4月18日から20日に京都で開催された第57回日本リウマチ学会(JCR2013)で発表した。

 対象は、2009年1月から10年12月に同科を初診で受診し、RAと診断された102人のうち、18歳以上で抗リウマチ薬による治療歴がなく、発症後2年以内で中疾患活動性以上(DAS28-ESR≧3.2)の連続56人。このうち1年後にフォローできた51人を解析対象とした。

 治療開始時の属性は、年齢58.1歳、女性64.7%、罹病期間は27.9週で、疾患活動性を示すDAS28-ESRは4.79、身体機能障害を示すmHAQは0.57だった。

 治療開始時には39%が高疾患活動性、61%が中疾患活動性を呈していたが、1年後には47%が寛解を達成した。高疾患活動性は6%、中疾患活動性は31%に減り、16%は低疾患活動性だった。

 使用薬剤は、治療開始時には39.2%がMTX単剤、58.8%がMTX以外の抗リウマチ薬単剤だった。1年後には、13.7%が生物学的製剤、43.1%が抗リウマチ薬の併用療法となり、治療内容が強化されていた。寛解群と非寛解群の使用薬剤に有意な違いはなかった。

 ステロイド使用率は、治療開始時には55.0%、1年後には51.0%と変化はなかったが、投与量は開始時の7.05mg/日から2.81mg/日に減少していた。

 骨びらんは治療開始時、13.7%に認められたが、1年後には27.5%と倍増していた。1年後の寛解群では25.0%、非寛解群では29.6%で差は見られなかった。mHAQは治療開始時の0.57から0.11に改善していた。

 これらの結果について蓑田氏は、「日常診療における初回治療で、生物学的製剤を含む抗リウマチ薬治療により、治療開始1年で約半数が臨床的寛解を達成した。しかし、寛解を実現していながら、骨びらん所見が倍増していることから、今後は、画像による評価を重視するなど、骨破壊の予防を意識した治療にも努めたい」と述べた。