IFXの点滴時間は120分が基本だが、短縮が可能なら患者の身体的・時間的・精神的負担が軽減され、医療機関にとっても点滴スペースが効率的に運用できるなど、双方にメリットが得られる。神戸大学大学院リハビリテーション科学の三浦靖史氏らは、添付文書改訂(2012年5月)よりも前の06年から実施している自施設における取り組みを検証、IFX時間短縮投与は安全に実施可能であると、4月18日から20日まで京都で開催された第57回日本リウマチ学会(JCR2013)で報告した。

 実際の時間短縮投与の手順は、120分投与を原則5回以上受けて投与時反応の発現がなく、患者から点滴時間短縮の希望がある場合に90分に短縮し、90分で原則2回以上実施して投与時反応が発現しなければ、60分にするというもの。この60分投与を基本とするが、患者が希望し60分で2回以上安全に投与できれば、さらに30分まで短縮している。予防薬を内服しないと投与時反応が生じる患者は原則として時間短縮投与の対象とはせず、点滴は外来化学療法室で行っている。

 今回の検討対象は、自施設でIFXを導入し、12年7月の調査時点で通院治療を継続していた71例。疾患の内訳は関節リウマチ(RA)が67例、RAと関節症性乾癬の合併例が2例、関節症性乾癬が1例、強直性脊椎炎が1例だった。調査時年齢は54.0歳、罹病期間は13.1年で、機能分類のクラスI/II/II/IVは28/27/13/1例、病期分類のステージI/II/III/IVは19/9/23/18例だった。

 調査時点におけるIFX投与継続期間は42.4カ月だった。投与継続率は66.2%で24例がIFX投与を中止したが、その内訳はバイオフリー寛解9例、副作用4例、2次無効11例だった。

 IFXは合計1787回投与された。患者当たりの平均投与回数は25.2回、平均投与量は3.9mg/kg、平均投与間隔は7.8週間だった。

 投与機会ごとの時間の分布を見たところ、120分が848回(47.5%)と最も多かったが、90分が239回(13.4%)、60分が489回(27.4%)、30分が189回(10.6%)となり、時間短縮投与が51.4%と半数を超えていた。また、投与症例ごとの分布では71例中53例(74.6%)が90分投与を経験しており、60分は40例(56.3%)、30分は11例(15.5%)の短縮を経験していた。

 投与時反応は投与合計1787回中23回(1.29%)で発生した。予防内服は13例(18.3%)で実施されていた。投与時反応の発生は、120分投与時が17件、90分が4件、60分および30分が各1件だった。いずれも点滴を一時中止、抗ヒスタミン薬やアセトアミノフェン、ステロイドなどの投与、投与時間延長を行うことで投与を完了した。

 以上の検討から三浦氏は、「IFX投与時間の短縮は患者、医療機関の双方にとってメリットがある」と述べ、「適切な安全管理下でステップを踏めば、IFXの時間短縮投与は推奨できる」と結論した。