2011年に関節リウマチ(RA)に対するメトトレキサート(MTX)成人用量の増量が承認され、16mg/週までの投与が可能となった。発症2年以内でMTX未投与のRA患者を対象に、最高16mg/週までMTXの増量投与を行ったところ、16mg/週まで増量した症例の忍容性は24週時点で9割と高かったものの、52週時点では7割弱に低下した。忍容性低下の主な要因は肝障害だった。4月18日から京都で開催された日本リウマチ学会(JCR2013)で、名古屋膠原病リウマチ痛風クリニックの玉置繁憲氏らが発表した。

 対象は、同クリニックを受診した発症2年以内でMTX未投与のRA患者73人(平均年齢49.2歳)。葉酸を併用しMTXを週6mgまたは8mgから投与開始、2週毎の来院で評価し、効果不十分だった場合には2mg/週ずつ増量した。16mgまでの増量は最短で10週だった。

 投与量が16mg/週に達した患者は28人。MTX投与開始後24週時点の最終投与量が16mg/週だったのは25人で、この時点での忍容性は約9割と高かった。

 24週時点で有害事象が見られたのは15人、うち肝障害は8人で、高用量投与の患者に肝障害が多い傾向が見られた。そのほか、16mg/週投与の58歳の患者1人が間質性肺炎を発症し、投与中止となった。

 24週時点で12人中4人と、最も肝障害が多かった12mg/週投与患者について、肝障害あり群と肝障害なし群に分けて比較すると、肝障害あり群は肝障害なし群よりも年齢が高く(53歳対41歳、P<0.05)、MTX増量期間が短かった(10.5週対19.0週、P<0.05)。また、24週時点で16mg/週を内服していた患者は、24週以降、ALTの増加が認められた。

 24週の時点で16mg/週を投与された21人のうち、52週の時点で最終投与量16mg/週を維持できていたのは14人で、24週時よりも忍容性は低下した。MTX減量に至った7人の有害事象は、5人が肝障害、1人が嘔吐、1人が脱毛だった。

 玉置氏は、「今回の検討では、入院に至る重篤な有害事象は間質性肺炎の1例のみだった。よって、肝障害など有害事象に十分注意すれば、高用量のMTX投与は安全に行えると考えられる」と話した。