関節リウマチ(RA)患者では、RAの疾患活動性や病期、機能障害度が高いほど、筋肉量(除脂肪体重)が少ないことが示された。4月18日から京都で開催されている第57回日本リウマチ学会(JCR2013)で、国立病院機構相模原病院リウマチ科(現:東海大学リウマチ内科)の野木真一氏らが発表した。

 対象は、2010年11〜12月の任意に設定した9日間に国立病院機構相模原病院リウマチ科外来を受診した立位測定可能なRA女性患者101人(平均年齢62.5歳)。生体電気インピーダンス法(BIA)による体組成計(タニタ社製MC-180)を用いて筋肉量を測定し、年齢を一致させた健常人女性82人と比較した。

 RAの罹患期間は1年未満から55年(平均17.2年)で、DAS28(ESR)によるRA疾患活動性は、低疾患活動性(57.4%)と中疾患活動性(37.6%)が大半を占め、高疾患活動性群は5%のみだった。ステロイド使用率は67.5%だった。

 健常者群とRA 群とで体格や筋肉量などを比較したところ、RA群は、健常者に比べて有意に体脂肪率が高く(31.5%対29.3%、P=0.014)、身長で補正した筋肉量が有意に少なかった(13.8kg/身長2対15.5 kg/身長2、P<0.001)。

 RA群をステロイド使用あり群(68人)とステロイド使用なし群(33人)に分けて比較したところ、2群間で筋肉量に有意差は見られなかった。

 また、RA患者群において筋肉量と年齢、RA罹患期間、人工関節数、患者疼痛評価VAS、患者疾患活動性全般評価VAS、身体機能評価(mHAQ)、CPR値、血沈値との関連を調べたところ、いずれも有意な負の相関を示した(P<0.05)。

 さらに、RAの病期分類(Steinbrockerのステージ分類)、機能障害度(Steinbrocker のクラス分類)、またはDAS28(ESR)で見た疾患活動性が高くなるほど筋肉量は有意に減少していた(いずれもP<0.05)。

 これらの結果について野木氏は、「RA患者は、疾患活動性が高いほど筋肉量が有意に少ないことが示された。今回の結果からは、筋肉量の減少はステロイドによる影響ではないことが示唆された。身体活動量の低下による影響も考えられるが、RAという疾患自体が炎症などを介して筋肉量の低下をもたらしている可能性がある」と語った。

〔訂正〕
4月20日に以下の訂正を行いました。
 本文第1段落で、発表者の所属を「東海大学リウマチ内科」、第2段落で「同病院リウマチ外来を受診した」とありましたが、それぞれ、「国立病院機構相模原病院リウマチ科(現:東海大学リウマチ内科)」、「国立病院機構相模原病院リウマチ科を受診した」と訂正します。