亀田総合病院(千葉県鴨川市)の木村万希子氏

 関節リウマチでは、発症早期から関節破壊が進むため、発症してから6週間以内に専門医へ紹介することが推奨されている。しかし、地域中核病院の患者の受診状況を調べたところ、発症から専門医受診までの期間は6カ月超と長いなど、診断の遅れの実態が明らかになった。4月26日に東京で開幕した第56回日本リウマチ学会(JCR2012)で、亀田総合病院(千葉県鴨川市)の木村万希子氏らが発表した。

 対象は、1つ以上の腫脹関節があり2009年から2010年に亀田メディカルセンターリウマチ膠原病内科受診した未診断の患者のうち、関節リウマチと最終診断された92人(平均年齢59歳、女性65%)。

 発症からプライマリケア医受診までの期間(Patient delay)、プライマリケア医からリウマチ専門医へ紹介されるまでの期間(PCP delay)、発症から専門医受診までの全期間(Total delay)の3つの期間について、カルテ記載を後ろ向きに調べた。

 その結果、それぞれの中央値はPatient delay 8.9週、PCP delay 5.0週、Total delay 26.9週だった。Total delay12週以内の患者は27%にすぎなかった。

 Patient delayがPCP delayより長い傾向にあり、これはBirminghamからの報告も同様であった。またTotal delayは欧州各国とほぼ同じ長さであった。

 木村氏は、「発症から診断までの期間は、推奨されている6週間よりもかなり長いことが明らかになった。特に発症からプライマリケア医受診までの期間が長く、関節リウマチの診断の遅れにつながっていることが示唆された。今後は患者の受診を早める取り組みを実施することが重要だろう」とまとめた。

(日経メディカル別冊編集)

■訂正
・4月28日に以下の訂正を行いました。
 5行目にあった「今回のデータは、既に報告されているBirminghamのデータと比較すると・・・」を「Patient delayがPCP delayより長い傾向にあり、これはBirminghamからの報告も同様であった。またTotal delayは欧州各国とほぼ同じ長さであった」に改めました。