会長を務める宮坂信之氏(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学教授)

 第56回日本リウマチ学会総会・学術集会(JCR)が4月26日、東京で開幕した。今大会のテーマは、「リウマチ性疾患の征圧に向けて」。会長を務める東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学教授の宮坂信之氏は、関節リウマチRA)で先行している革新的な進歩が他のリウマチ性疾患にも波及することを願って、このテーマにしたと話す。全国から約6000人の専門家らが集い、リウマチ性疾患の征圧に挑む議論が展開される。

 RAでは、早期診断とメトトレキサートを中心とする抗リウマチ薬による積極的な治療によって、臨床的寛解、画像的寛解、機能的寛解が得られるようになった。こうした進展は、RAの革新的な進歩として語られることが多い。しかし、リウマチ性疾患すべての分野で、このような進歩が実現できているわけではない。宮坂氏は大会の挨拶の中で、「全身性エリテマトーデスや多発性筋炎あるいは皮膚筋炎などの膠原病や変形性関節症などでは、まだ解決しなければならない“unmet needs”が山積されている」と指摘した。その上で、内科や整形外科、小児科などの科を超えて、また基礎研究者や疫学研究者あるいはコメディカルなどの職種も超えて、活発な議論を期待すると語った。「若手研究者には、今後への発展のための登竜門として学術集会を利用して欲しい」とも。

 今回はまた、これまで学会長が中心となって担ってきた学会運営を、日本リウマチ学会自らの手で行う初めての大会となる。学術集会運営組織を新設し、科学性かつ継続性のあるプログラムを策定し、透明性を保ちながら社会的説明責任が果たせる学会運営を行うことを目指したものだ。また、利益相反の管理も行い、倫理性の高い学術活動を行うことも目標とする。

 今後のリウマチ性疾患の征圧、およびJCRの発展を占う上で重要な一歩となる大会は、28日までの3日間、東京品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催される。

(日経メディカル別冊編集)