RA患者に対して音楽療法を試みたところ、疼痛が有意に改善するなど一定の効果が得られることが報告された。神戸大学大学院保健学研究科三浦靖史氏らが、7月20日まで神戸で開催された日本リウマチ学会(JCR2011)で発表した。

 演者らは2003年から、RA患者とその家族を対象とした患者教室を毎月開催してきた。1回20人前後が参加、大半はRA患者だった。参加者らに患者教室で聞きたいテーマを尋ねたところ、リハビリテーションや心のケアが薬や合併症に次いで多かったことから、演者らは、最近、リハビリテーション領域で広がってきた音楽療法をリウマチ領域で試みることにし、その効果について検討した。

 対象は、2010年9月に開催した患者教室(演題、音楽と健康)に参加し、調査への協力に同意したRA患者12人(男性1人、女性11人)。教室では、音楽療法士とボランティアのピアノ奏者の2人による音楽療法を実施した。具体的には、音楽療法についての解説後、日本の童謡など計8曲をピアノ伴奏で参加者全員が歌った(約1時間)。

 音楽療法の前後で、全般的な調子(10cmVAS)、痛み(face scale、20段階)の変化を調べたところ、10cmVASは改善傾向(p=0.055)が、一方のface scaleは有意な改善(p<0.01)が確認された。

 これらの結果から演者らは、「音楽療法はRA患者の体調の改善に有用である」と結論した。その上で、RAにおける音楽療法のエビデンスはまだ限定的とし、今後も継続して実施しデータを集積していきたいとまとめた。

(日経メディカル別冊編集)