横浜市立大学附属市民総合医療センターリウマチ膠原病センターの大野滋氏

 関節の超音波検査では、検者による病変評価のばらつきが問題になっているが、適切な学習の機会を設けることで改善する可能性が示された。横浜市立大学附属市民総合医療センターリウマチ膠原病センターの大野滋氏が、4月23日から26日に都内で開催された第53回日本リウマチ学会総会・学術集会で発表した。

 大野氏らは、リウマチ画像診断研究会ワーキンググループとして、リウマチ医を対象に、超音波検査による関節病変の評価のばらつきを測定した。

 調査では、5施設6人の検者を対象に、グレースケールパワードップラーからなる超音波の静止画像50組100枚の評価を依頼した。その後、疾患グレードの分類表を基にした討論を行い、討論後に再評価を依頼した。

 その結果、討論により、特にパワードップラー評価のばらつきが検者内、検者間ともに改善することが示された。討論前のパワードップラーのばらつきは検者内でK=0.82-0.93、検者間でK=0.56-0.91だったが、討論後には、検者内でK=0.94-0.98、検者間でK=0.66-0.96となった(K:カッパー値は評価者間のばらつきを示す。-1は完全に不一致、1は完全に一致を意味する)。

 大野氏は、超音波の欠点として指摘される評価のばらつきは、研修などの学習により改善可能であるため、全国的な関節超音波の講習会設立が必要と結論した。