埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科の倉沢隆彦氏

 生物学的製剤であるインフリキシマブの有効中止後に、抗リウマチ薬ブシラミン投与を行うことで、関節リウマチ(RA)の再燃を抑制できる可能性が示された。これはBuSHIDO(Bucillamine study of holding remission after infliximab drop-off)試験の結果。埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科の倉沢隆彦氏が、4月23日から26日まで東京で開催された第53回日本リウマチ学会総会・学術集会で発表した。
 
 インフリキシマブなどの生物学的製剤の利用により、薬剤の使用を中止した上での寛解(ドラッグフリー寛解)が期待されている。ただし、一部の患者ではドラッグフリー寛解後に再燃が生じることが問題となっている。そのため今回の試験では、インフリキシマブ有効中止後、他の薬剤に切り替えることによる再燃発症の抑制効果が評価された。

 同試験は、埼玉医科大学でインフリキシマブを6回以上投与され、DAS28-ESR<3.2もしくはDAS28-CRP<2.6を6カ月以上維持している患者36人を対象に行われた。これらの患者を、ブシラミン200mg/日(分2)の投与群16人と、非投与群20人に無作為に割り付け、再燃の有無を調査した。両群とも、メトトレキサート(MTX)など他の薬剤は、インフリキシマブ投与中の用法・用量を継続した。

 その結果、24カ月の追跡期間中、ブシラミン投与群では再燃は0人(0%)だったが、非投与群では8人(40%)となり、ブシラミン投与群で再燃が抑制されていることが示された(p=0.022)。

 また、インフリキシマブ中止後6カ月の時点で、ブシラミン非投与群では、DAS28-CRP/ESR、HRAS38の有意な悪化が見られたが、投与群では悪化は確認されなかった。

 ただし、ブシラミン投与群では、副作用のため、ブシラミン投与を中止した症例が4人(24%)存在していた。ブシラミン投与群の副作用は皮疹3人、蛋白尿1人であった。


【訂正】
・本文第3段落に「すべての患者がブシラミンの投与は初めて」とありましたが、過去のRA治療でブシラミンによる治療歴のある症例がありましたので、この部分を削除しました。
・本文の最後の段落で、「他の治療法に移行した症例が4人(24%)存在していた」とありましたが、「ブシラミン投与を中止した症例が4人(24%)存在していた」の方が実態に即しているという指摘がありましたので、修正します。