長崎医療センター総合診療科の古賀智裕氏

 C型肝炎患者など一部の肝疾患患者では、しばしば関節痛がみられるため、関節リウマチRA)との鑑別が必要になる。その際、リウマトイド因子RF)は、肝疾患でも陽性例が多いのに対し、抗CCP抗体特異度が高く、肝疾患ではほとんど発現しないため、有用なマーカーになり得ることが示唆された。長崎医療センター総合診療科の古賀智裕氏が、第51回日本リウマチ学会の一般口演で4月28日に報告した。

 古賀氏らは、C型慢性肝炎患者45人、自己免疫性肝炎AIH)患者55人、原発性胆汁性肝硬変PBC)患者76人、関節リウマチ患者50人、健常人23人について、RFと抗CCP抗体を測定した。

 その結果、RFについては、健常人からは検出されなかったが、C型肝炎患者の約22%、AIH患者の約24%、PBC患者の約18%が陽性を示した。RA患者では約81%が陽性だった。

 これに対して抗CCP抗体検査では、健常人とC型慢性肝炎患者ではいずれも陰性。AIH患者では55人中6人(10.9%)、PBC患者でも73人中2人(2.7%)が陽性を示した。RA患者では89.5%が陽性だった。

 ただし、抗CCP抗体陽性だったAIH患者6人のうちの5人と、同じくCCP抗体陽性だったPBC患者2人はRAを合併していた。

 こうした結果から古賀氏は、C 型肝炎患者や自己免疫性肝疾患患者でRAの合併を診断する際、抗CCP抗体は有効な血清学的マーカーになり得るとしていた。