薬物療法に反応しない関節リウマチの治療オプションとして、白血球除去療法LCAP)に期待が寄せられている。今学会でも多くの研究成果が報告されているが、新しい大型カラムを用いた大量LCAPの成績が、4月26日の一般口演で2施設から報告され、注目を集めた。両施設とも、多くの評価項目で有意な改善を得ており、大量LCAPにより効果増強が望めるとした。

写真1 産業医大学第1内科学の斉藤和義氏

産業医大学第1内科学の斉藤和義氏(写真1)らは、九州の11施設が参加する九州リウマチLCAP検討会で行った大量LCAPの成績を報告した。11施設から集積された32例に対して、大型カラム(CS-180S)を用い、体重当たりの血液処理量100mL/kgを目標とした大量LCAPを週1回、3回以上実施。終了4週後に評価可能だった30例、8週後に評価可能だった25例で効果と安全性を検討した。

 30例の平均年齢は58.4歳、平均罹病期間は13.7年、DAS28 5.1以上の高活動性が25例を占めた。ステージは3または4が21例、クラスは2が20例。ステロイド薬は90%、抗リウマチ薬は83%に使用された。1回の血液処理量は平均5.12L、体重当たり103.0mL/kg。

 欧州リウマチ学会が提唱する活動性評価法DAS(Disease Activity Score)28で有効性を評価したところ、4週後には、疼痛関節数腫脹関節数、全般評価、DAS28-CRP、同ESRが開始前に比べて有意に改善した。従来の血液処理量(体重あたり約60mL/kg)によるLCAPでは有意差が得られなかったCRPレベルやESRでも有意な改善が認められた。

これらの項目はすべて8週後でも有意に改善していた。DAS28-CRPの改善率は、中等度(Moderate)が4週後、8週後とも53%、良好(Good)は4週後で20%、8週後でも16%に認められた。DAS28-CRPの改善率はGoodが20%で、従来のLCAPに比べて5%高かった。有害事象としては、2例で貧血が見られたが、いずれもカラム残血に起因するものと推測され、LCAP中止により改善した。

 以上より、斉藤氏は、「大量LCAPはLCAPの抗リウマチ作用を、特に重篤な有害事象を伴うことなく、増強できる」と結論づけていた。

写真2 順天堂大学膠原病内科の小沼心氏

4週後で疾患活動性Highが63%から23%に減少
 順天堂大学膠原病内科の小沼心氏(写真2)らも、同じ大型カラムを用い、1回の血液処理量5Lを目標とした大量LCAPを週1回、計5回実施した30例で、終了4週後、12週後の効果を検討した。平均年齢は61.5歳、平均罹病期間は9.0年。ステージは3または4が24例、クラスは2が25例。ステロイド使用量はプレドニゾロン換算で平均6.2mg/日、メソトレキサート使用量は3.9mg/週。疾患活動性は高度(High)が63.3%を占めた。

 改善率はGoodが4週後、12週後とも33.3%、Moderate以上は4週後53.3%、12週後50.0%。疾患活動性は、Highが開始前の63.3%から4週後には23.3%へ減少、Moderateは36.7%から70.0%に増加、さらに開始前にはなかったLowが4週後に6.7%認められた。CRPも、4週後、12週後とも開始前に比べて有意に改善する成績が得られた。

 小沼氏は「大量LCAPの施行に際しては血小板減少、貧血などに十分留意する必要がある」としながらも、効果については、斉藤氏と同様「血液処理量を増やすことにより、LCAPの効果が増大できる可能性がある」と示唆していた。