新しい関節リウマチに対する生物学的製剤になると期待されているヒト化抗インターロイキン6(IL6)受容体抗体トシリズマブのメトトレキサート(MTX)抵抗性関節リウマチ患者を対象にした二重盲検フェーズ3臨床試験の結果が発表された。MTXで効果不十分な関節リウマチ患者に対するトシリズマブの高い有用性が確認された。成果は4月26日のプレナリーセッション2で大阪大学大学院生命機能研究科免疫制御学教授の西本憲弘氏によって発表された。トシリズマブに関して、二重盲検フェーズ3臨床試験の結果が発表されたのはこれが初めてになる。

 試験は、トシリズマブ8mg/kgとプラセボ錠を投与する群(トシリズマブ群、61例)とプラセボ注とMTX8mg/週を投与する群(プラセボ群、64例)に分けて行われた。トシリズマブは4週に1回、計6回点滴静注し、MTXは8mg/週を計24回、経口で投与した。

 その結果、主要評価項目であった24週時点でのACR基準20%改善頻度は、プラセボ群では64例中16例と、25%の達成にとどまったのに対して、トシリズマブ群では61例中49例、80.3%で達成された。また、ACR基準50%改善頻度はプラセボ群が10.9%だったのに対して、トシリズマブ投与群で49.2%、ACR基準70%改善頻度はプラセボ群が6.3%だったのに対してトシリズマブ投与群では29.5%だった。

 有害事象の発生頻度は、トシリズマブ群が91.8%(61例中56例)、プラセボ群は71.9%(64例中46例)だったが、重篤な有害事象はトシリズマブ群で4例、プラセボ群で3例で、トシリズマブ単独療法の忍容性は概ね良好だったとしている。また、西本氏は会場からの質問に答える形で、抗TNF(腫瘍壊死因子)製剤が無効であった患者を対象にした臨床試験は行われていないが、トシリズマブの投与が有効であった経験があることを明らかにした。