関節リウマチ(RA)では、早期の関節病変を客観的に捉えることが重要である。関節超音波検査は軟部組織の状態や血流の程度を把握することができるため、関節病変の診断に有用である。北海道大学病態情報学講座・放射線医学分野の深江淳氏らは、インフリキシマブ治療下にあるRA患者の手指関節を関節超音波で評価し、その有用性を4月24日のワークショップにて報告した。

 RA患者10例(平均年齢57±13歳)にインフリキシマブを通常スケジュールで投与し、著明な腫脹が認められた手指MP関節について、投与前と投与22週前後に非造影および造影関節超音波検査を行なった。パワードプラ法で関節腔内の血流シグナルをカウント、それをgrade 0 〜3の4段階に分類してスコア化し、インフリキシマブ治療に伴う変化を求めた。

 投与前と22週後の比較において、DAS28は4.41から2.68へと有意に改善した。一方、血流シグナルのスコアにおいても同様に、非造影では1.67から1.11へ、造影では2.11から1.33へと有意な改善が示され、DAS28の改善と関節超音波所見の間に有意な正相関が認められた。以上のことから同氏は、「関節超音波は非造影・造影を問わず、関節炎の活動性評価に有用である」としている。

 RAは手足の関節炎や臨床症状が初期病変として認識されることが多いが、単純X線所見では異常がみられず、あっても軽微であることが多い。関節超音波は、こうした関節局所の炎症所見を早期にとらえる診断法として期待されている。また、関節炎の評価法として、生物学的製剤などの新たな治療薬の治療効果を知ることもできる。とくに非造影関節超音波は非侵襲かつ簡便で、医療コストにも優れることから、有用な検査と考えられる。