関節リウマチの女性患者では、「70歳以上」「RA手術歴」「日常生活動作(ADL)障害あり」が将来の新規骨折のリスクファクターになることが、東京女子医大附属膠原病リウマチ痛風センターが進める前向き観察研究でわかった。この成果は、同センターの古谷武文講師(写真)、山中寿教授、鎌谷直之教授らのグループが、シンポジウム「続発性骨粗鬆症の病態と治療」の中で発表した。

 この前向き観察研究は、同センターが2000年から半年ごとに行っている患者調査。2006年4月から、それまでの「J-ARAMIS」から「IORRA: Institute of Rheumatology Rheumatoid Arthritis」に改称した。今回の発表では、2000年〜2005年までの10回の調査に参加した50歳以上の女性関節リウマチ患者1733人を対象に、新規骨折の危険因子を分析した。

 54カ月の間に発生した新規骨折は患者の自己報告では335例。このうち全10回の調査にすべて参加し診察録で骨折が確認された131例を分析対象とした。部位別では椎体骨折が33例(25%)、大腿骨頚部や肋骨、上腕、手関節、骨盤を含む主要非椎体骨折が34例(26%)だった。

 全部位の骨折についてログランク検定で有意差があり(p≦0.001)、骨折の危険因子として抽出された項目は、年令、骨折の既往、手術歴、J-HAQ(日常生活動作)スコア、ステロイドの使用だった。また多変量解析の結果から、椎体骨折については、70歳以上(相対リスク=3.2, p=0.02)、RA手術歴(同3.8、p=0.003)、J-HAQ(同2.4、p=0.01)が、また、主要非椎体骨折ではJ-HAQ(同2.4、p=0.03)が危険因子であることがわかった。