天理よろづ相談所病院の東 光久氏らは、日本人の早期関節リウマチ(RA)患者に対するインフリキシマブの効果を検証したところ、高率な寛解導入率が認められたとして、4月24日のポスターセッションにデータを提示した。

 海外で実施されたASPIRE試験では、早期RAに対する積極的治療介入の意義が明らかにされ、“Window of opportunity(治療の機会)”を逃さないことが重要であるとの認識を高めるに至った。一方、本邦においてインフリキシマブが投与された患者の患者背景をみると、Stage 3・4が多く、Stage 1・2の患者に対する使用は積極的に行われていないことがわかる(同薬の日本における市販後全例調査より)。そこで演者らは、本邦の早期RA患者に対するインフリキシマブ投与の意義を確かめるべく検討を行った。
 
 対象は、1カ月以上のメトトレキサート投与に不応、かつ症状出現から3年以内にインフリキシマブを開始できた早期関節リウマチ患者(Stage1)の6例である。平均年齢は53.7歳、平均罹病期間は17.2カ月であった。

 患者背景は、腫脹関節数および圧痛関節数が各々26、mHAQが1.083、MMP-3が642.1ng/mL、CRPが6.57mg/dLであり(いずれも平均値)、DAS28は全員が5.1以上(平均6.59)の高活動性であった。

 その結果、ACR20はインフリキシマブ開始から22週目で83.3%(5/6例)、46週では100%(4/4例)に達した。ACR50は22週で50%(3/6例)、46週では100%(4/4例)であった。さらにACR70という厳しい基準での評価においても、46週には75%(3/4例)が到達した。また、DAS28による評価も行ったが、6例中3例が第16週までに寛解(<2.6)へ到達した。

 同氏らは、「活動性の低下しない症例もあったが、インフリキシマブおよびメトトレキサートを増量することで十分にコントロール可能であった」と補足し、説明を終えた。欧米で得られた知見と同様に、window of opportunityを逃さない積極的な早期介入の重要性を支持する見解が本邦でも得られたことは意義深い。その際の治療手段としてインフリキシマブは有力な候補であることが示唆される。