高齢者の男性の全身性エリテマトーデスSLE)は、一般のSLEに比べ、パルス療法を含むステロイド療法でコントロールするのが困難で、生命予後がよくないことが明らかとなった。天理よろづ相談所病院総合内科の石井輝氏、東光久氏らのグループが4月24日のポスターセッションで発表した。石井氏は高齢発症男性SLEの場合には、標準ステロイド投与に加え、早期からのシクロフォスファミドの併用を考慮すべきとしている。

 研究グループは、天理よろづ相談所病院で過去20年間に米国リウマチ学会の診断基準に基づいて、SLEと診断された50歳以上の男性15例の臨床症状、検査所見、治療、予後をさかのぼって調べた。

 その結果、平均発症年齢は68.7±9.3歳で、臓器病変は肺、腎がそれぞれ9例、神経が4例、心臓が1例だった。そして治療は、標準量ステロイドだけで寛解したのはわずかに4例で、効果なしだった8例のうちの5例ではステロイドパルス療法を行っても寛解したのは1例のみ、4例は治療後2カ月以内に死亡した。一方、標準量ステロイドで効果がなかった8例中の3例と効果不十分だった2例は、シクロフォスファミドを投与することで寛解を得ることができた。5年生存率は66.7%と予後が悪いことが明らかとなった。

 石井氏は予後が悪いことについて、SLEが若年の女性に多い病気であること、初発症状が、発熱や全身倦怠感など非特異的なものが多いことから、診断が遅れたことが影響している可能性を指摘した。また、ステロイド療法が効かないメカニズムについてはわからないとしている。