膠原病患者では胃食道逆流症GERD)を合併症することが多いが、強皮症全身性エリテマトーデスだけでなく、ベーチェット病シェーグレン症候群でも高い頻度でみられることがわかった。千葉大医学部附属病院アレルギー・膠原病内科の大矢佳寛氏らが、「膠原病及び類縁疾患における胃食道逆流症の簡易検索」と題したポスターセッションで発表した。

 研究グループは、日本で開発されたFrequency Scale for the Symptoms of GERD問診票(Fスケール)を使い、外来通院の難治性免疫性疾患の患者836人(うち女性が78%、平均51歳)の胃食道逆流症の発症頻度を調べた。その結果、Fスケールで胃食道逆流症の可能性が高いとされる8点以上の患者は31%だった。

 疾患別にみると、全身性エリテマトーデスの患者(199人)では28%が、関節リウマチ(106人)では20%、シェーグレン症候群(97人)で34%、ベーチェット病(59人)では36%、強皮症(58人)は35%、混合性結合組織病(37人)も27%がFスケール8点以上だった。

 研究グループはこれらの結果から、さらに疾患ごとに特異な質問項目を抽出し、その項目の組み合わせを使って簡易的なFスケールを作成した。たとえば全身性エリテマトーデス患者では、「おなかがはることがありますか」「食事をした後に胃が重苦しいことがありますか」「ゲップがよくでますか」の3項目のうち2項目があれば2点加算し、2点以上の場合はFスケール正式法の8点以上である可能性が高いとする。

 H2受容体拮抗薬あるいはPPIを服用させた患者にこの問診票を使ったところ、Fスケールはどちらの薬剤でも低下し、治療効果を示した。このことから、Fスケール問診を用いたGERDの早期発見とともに、有症状者については早期に治療を開始すべきだと結論付けている。