現在、様々な視点から、関節リウマチ(RA)におけるインフリキシマブの有効例を予測するためのサロゲートマーカーの検索が続けられている。埼玉医科大学総合医療センターの関口直哉氏らは、末梢血TNF-α産生能/CRP比を指標にレトロスペクティブな検討を行い、これがサロゲートマーカーとして有望である可能性を示唆した。本指標を用いた場合の有効性予測精度が、4月24日のワークショップで紹介された。

 インフリキシマブの作用機序を考えると、最も期待できるサロゲートマーカーは患者の血中TNF-α量であろう。しかし、高感度ELISA法を用いたにせよ、血清レベルでのTNF-α量は測定限界に近く、実用には適さない。そこで同氏らは、血中TNF-α量に代わるものとして「末梢血TNF-α産生能」に注目した。

 対象は、比較的活動性の高いRA患者の53例。末梢血TNF-α産生能は、キットを用いて測定した。治療開始前のTNF-α産生能/CRP比が3.0以上を示す患者では、有効(インフリキシマブ投与開始30週目にDAS28[CRP]でgood response)の判定が得られる可能性が高く、その感度/特異度はそれぞれ88.2/55.6%であった。

 しかし、血中TNF-α産生能/CRP比のカットオフ値3.0をサロゲートマーカーとして用いた場合、感度に優れるものの、特異度が劣る結果となったため、末梢血TNF-α産生/CRP比2.0以上と指標としたところ、感度/特異度は75.0/77.8%にまで向上した。

 同氏は、「複雑な統計手法を用いながら指標の試作を繰り返したが、末梢血TNF-α産生能/CRP比というシンプルな式がインフリキシマブの有効性を最も良好に予測した。今後は症例を増やし、プロスペクティブに検討したい」と語った。