タキサン系抗癌剤耐性でアントラサイクリン系抗癌剤投与歴を有する転移性乳癌イキサベピロンを投与するとわが国の患者でも欧米とほぼ同程度の臨床効果が得られることが明らかとなった。わが国で行われたフェーズ2試験の結果、示されたもの。成果は9月26日から27日に大阪市で開催された日本乳癌学会で博愛会相良病院の相良吉昭氏によって発表された。イキサベピロンは今回発表された結果と海外の臨床試験データを基に昨年12月に申請されている。

 イキサベピロンは、天然物質エポチロンBの半合成アナログで、チューブリンに結合し、微小管を安定させ、細胞分裂をG2/M期で停止させ、癌細胞のアポトーシスを誘導させる。P糖たんぱく質、MRP-1、チューブリン変異などの薬剤耐性メカニズムの影響を受けにくいという。米国では転移性乳癌を対象に承認されている。

 フェーズ2試験は19施設が参加した多施設共同オープン臨床試験として実施された。アントラサイクリン系薬剤の投与歴があり、タキサン系薬剤に耐性の転移性乳癌患者52人(有効性評価可能例)を対象に、イキサベピロン40mg/m2を3時間点滴静注で3週間隔で投与を行った。

 その結果、完全奏効(CR)は0人、部分奏効(PR)が6人、安定状態(SD)が20人だった。奏効率は11.5%(95%信頼区間4.4-23.4)で、病勢コントロール率は50.0%、奏効期間中央値は109.5日(95%信頼区間78.0-142.0)。無増悪期間中央値は85.5日(95%信頼区間56.0-107.0)だった。

 一方、主なグレード3以上(5%以上)の非血液学的な副作用は末梢神経障害(19%)、筋痛(19%)、疲労(17%)、関節痛(15%)、食欲不振(8%)だった。血液学的な副作用は、グレード4の白血球減少(10%)、好中球減少(46%)などが見られた。副作用も海外の臨床結果とほぼ同様だったという。