アントラサイクリン系抗癌剤既治療の転移性乳癌に対して、どちらも経口抗癌剤であるカペシタビンシクロフォスファミドを併用投与(XC療法)すると、タキサン系抗癌剤とほぼ同程度の効果が得られ、副作用はタキサン系抗癌剤よりも軽度である可能性が明らかとなった。また、カペシタビンの投与スケジュールを工夫することで、手足皮膚反応の頻度をカペシタビン単独投与に比べ半減させ、グレード3のものはなく効果も同等という結果が得られたという。これは九州乳癌研究グループ(KBC-SG)が行ったフェーズ2試験のデータで、結果は9月26日から27日に大阪市で開催された日本乳癌学会で北九州市立医療センター外科の阿南敬生氏によって発表された。XC療法の有用性を示すエビデンスが積み上げられたことになる。

 研究グループは、アントラサイクリン系抗癌剤既治療の転移性乳癌患者を対象に試験を実施した。3週間を1サイクルとして、1日あたり1657mg/m2のカペシタビンと65mg/m2のシクロフォスファミドを2週間連日投与して、1週間休薬するというスケジュールで治療を行った。原則として6コースを投与するものとし、病変の増悪または新病変の発現が確認されるまで治療を継続した。1日当たり1657mg/m2のカペシタビンという量はカペシタビンを3週連続投与し1週休薬する単独投与する場合に用いられる量で、副作用の軽減を図った。

 試験の登録期間は2005年7月から2007年12月までで、48人が登録されたが、全治療人数は45人で有効性解析も45症例で行った。患者の年齢中央値は58歳(32-72)で登録時診断で、手術不能乳癌が4人で再発乳癌が44人だった。

 試験の結果、臨床効果はRECISTによる評価で、完全奏効が2人、部分奏効が14人、安定状態が12人で、奏効率は36%だった。無増悪生存期間中央値は146日で、全生存期間中央値は672日だった。

 一方、血液学的毒性はフェーズ4はなく、グレード3の白血球減少が5人、好中球減少が5人に認められた程度だった。非血液毒性もグレード4はなく、グレード3の食欲不振が2人、嘔吐、悪心。下痢がそれぞれ1人ずつだった。手足皮膚反応はグレード1が12人、グレード2が2人認められただけだった。