国際高血圧学会ISH2006)今期大会で最大の注目を集めると思われるのが、大規模臨床試験の成果と継続研究(アップデート)を報告する最新臨床試験(LBCT:Late-Breaking Clinical Trials)セッションだ。18日水曜日の午後3時過ぎから3時間にわたって発表と討論が行われる。

 特に日本人対象の大規模臨床試験の本報告が一挙に6演題も報告されるため、高い関心を呼んでいる。このセッションを目当てに17日に現地入りする参加者も少なくないようだ。LBCTセッションで発表予定の試験名とその概要をまとめた。

◆大規模臨床試験の本報告(アルファベット順)
CASE-J
日本人のハイリスク高血圧患者を対象として、ARB(カンデサルタン)とCa拮抗薬(アムロジピン)の心血管イベント抑制効果をみたオープンラベルの無作為化試験。登録患者数は4728人。

INNOVATION
日本人の2型糖尿病患者(正常血圧と高血圧)を対象として、ARB(テルミサルタン)による初期腎症から顕性腎症への進展抑制効果をみたプラセボ対照二重盲検無作為化試験。1855人を登録し、そのうち527人を2群に割り付けた。

J-HEALTH
日本人3万1048人を対象としてARB(ロサルタン)による降圧治療を行い、ロサルタンの有効性と、診療所血圧と家庭血圧の関連を調べた前向き観察研究。エンドポイントは脳卒中、心筋梗塞と全心血管イベント。

JATOS
高齢の日本人高血圧患者を対象として、Ca拮抗薬(エフォニジピン)単剤または他の降圧薬の併用により、強力な降圧治療(収縮期血圧140mmHg未満を目標)とマイルドな降圧治療(収縮期血圧140mmHg以上160mmHg未満)の脳・心血管イベント抑制効果を比較する臨床試験。試験デザインはPROBE(前向き・無作為化・オープンラベル・第三者解析)。登録患者数は4418人。

JIKEI HEART
心血管疾患を伴う日本人の高血圧患者を対象として、ARB以外の現行治療と、それにARB(バルサルタン)を追加投与した場合の心血管イベント抑制効果をみた臨床試験。試験デザインはPROBE(前向き・無作為化・オープンラベル・第3者解析)。患者登録数は3081人。

PHARAO
正常高値血圧のドイツ人を対象として、ACE阻害薬(ラミプリル)による降圧治療群と非降圧治療群の高血圧発症をみた臨床試験。試験デザインはPROBE(前向き・無作為化・オープンラベル・第三者解析)。1008人の患者を登録し、2群に割り付けた。

SMART
2型糖尿病と微量アルブミン尿症を伴った日本人の高血圧患者を対象として、ARB(バルサルタン)とCa拮抗薬(アムロジピン)による尿アルブミン排泄量抑制効果をみたオープンラベル無作為化試験。併せて両剤におけるACE阻害薬との併用効果もみた。2型糖尿病を併発した高血圧患者341人を登録し、うち154人を2群に割り付けた。

◆大規模臨床試験のアップデート報告(アルファベット順、発表演題のみ)
ASCOT
Cardiovascular event reduction in the Anglo-Scandinavian Cardiac Outcomes Trial (ASCOT): Combined benefits of blood pressure reduction, lipid-lowering and treatment with a newer" compared with an "older" antihypertensive treatment regimen

FEVER
The felodipine event reduction (FEVER) study: a randomized long-term placebo controlled trial in Chinese hypertensive patients, subanalysis of FEVER study

MEGA
Primary prevention of cardiovascular events with pravastatin in patients with hypertension in the MEGA Study: A multi-center randomized controlled trial

TROPHY
TROPHY trial of preventing hypertension underlying mechanisms

VALUE
Reduced incidence of new onset atrial fibrillation with angiotensin II receptor blockade: The VALUE-TRIAL

VALUE
Contrasting impact of new-onset diabetes mellitus on cardiac morbidity and mortality in the VALUE trial population