「INTERMAP」の成果を発表する米国Johns Hopkins大のCheryl A. Anderson氏

 日本、米国、英国は加工食品からの塩分摂取が多く、中国では家庭での調理に使う塩分が多いことが明らかになった。血圧と栄養に関する4カ国国際共同研究「INTERMAP」の成果で、米国Johns Hopkins大のCheryl A. Anderson氏(写真)、滋賀医大教授の上島弘嗣氏らが10月16日のポスターセッションで発表した。

 この研究では中国、日本、英国、米国の4カ国17カ所で、40〜59歳の4680人が登録された。このうち日本からは4カ所1145人が登録されている。日本人の平均年齢は49.4歳、体重61.2kg、収縮期血圧が117.2mmHg、拡張期血圧が73.6mmHgで、体重以外は他の3カ国もほぼ同等だった。

 登録者の1日の食事内容からナトリウムの摂取状況を調べた結果、中国では平均で1人1日当たり3746mg、日本ではやや多く4662mg、英国では3407mg、米国は3659mgだった。

 内訳をみると、日本と英国では加工食品からの塩分摂取が全体のナトリウム摂取量の9割、米国では7割を占めた。一方、中国では、家庭の調理で塩分を加える場合が8割を占めた。ただし、中国における調査は都心部ではなく地方で実施されたため、その影響が考えられる。

 日本の場合、ナトリウムの摂取源はしょうゆが全体の21%、加工された魚介類(干物や魚卵など)が16%、スープ(味噌汁など)15%、野菜が14%であり、家庭の調理で追加された量は10%にとどまっていた。英国や米国ではパンやシリアル、穀類から塩分を摂取している割合が高く、英国では全体の38%に上った。次いで加工された赤身肉や鶏肉が20%と多かった。

 これらのことから研究グループは、高血圧の予防としてナトリウムの摂取を控えるため、日本、米国、英国では加工食品に含まれる塩分を減らすこと、中国では任意に追加する塩分を減らすことが大切であると結論付けていた。