脳動静脈奇形(BAVM)患者で脳内出血を起こしやすい遺伝子多型があることが明らかとなった。見出されたのは炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子(TNFα)の238番目の塩基がグアニンからアデニンに変化する多型。BAVMは脳内出血を起こしやすい疾患で、起こりやすい多型が明らかにされたことは、リスクの度合いの判別に利用できるほか、治療の標的になる可能性もある。成果は米California大学San Francisco校のWilliam L Young氏らが2月17日に米国で開催された国際脳卒中会議の口演で発表した。

 研究グループは既に報告されていた炎症性サイトカインであるインターロイキン6の2つの多型(174番目のグアニンがシトシンに変化したものと572番目のグアニンがシトシンに変化したもの)とTNFの2つの多型(238番目の多型と308番目のグアニンがアデニンに変化したもの)の存在と脳出血の起こりやすさを患者で調べた。280人のBAVM患者(女性が50%、白色人種が59%、診断時の平均年齢が37±17歳、40%が脳内出血の症候性あり)で遺伝子多型判別を行ったところ、238番目の塩基がグアニンからアデニンに変化する多型があると診断後の新たな脳内出血のリスクが上昇することが判明した。年齢調整などを行った結果、ハザード比は4.01となった。その他の多型は新たな脳内出血との相関はなかったという。