フリーラジカルを捕捉し、脳卒中動物モデルで神経保護効果を示した治療薬NXY-059が大規模フェーズ3臨床試験で有望な結果が得られたことが明らかとされた。英Glasgow大学のKennedy R Lees氏が、2月17日に米国で開催された国際脳卒中会議のInvited Symposiumとポスターセッションで発表した。

 臨床試験はSAINT Iと名付けられた試験で、24カ国158施設で1722人の6時間以内に発症した急性虚血性脳卒中患者を対象に二重盲検試験で行われた。患者は標準的な治療に加えてNXY-059かプラセボを1時間にわたって2270mg静脈内投与され、その後1時間あたり最大で960mgを71時間にわたって投与された。その結果、1699人のデータ解析の結果、行動能力で重症度を評価するmodified Rankin Scaleが90日目でNXY-059投与群でプラセボ投与群に比べて、有意に改善していることが確認された。

 一方、死亡率や副作用発生率は、NXY-059投与群とプラセボ投与群で有意な差はなかった。また神経の機能的な改善効果を脳卒中の重症度の指標であるNIH Stroke ScaleとBarthel indexで評価したが、有意な改善効果は確認されなかった。

 NXY-059は英AstraZeneca社が開発を進めており、SAINT I試験以外にもSaint II、CHANTと呼ばれている大規模臨床試験が行われている。わが国ではアストラゼネカが開発の準備を進めている。