脳卒中発作後1年間に再入院する頻度は43%と高率であることが報告された。米オハイオ州クリーブランドメトロヘルス医療センターのIrene L Katzan氏が2月17日のセッション「Health Services Research」で発表した。

 研究グループは、脳卒中による再入院が医療費の負担を増大させうる要因であると考え、発作後1年の再入院の頻度と臨床症状を評価するためコホート研究を実施した。

 コホート対象は、クリーブランド病院グループの29施設に、1991〜1997年の間に脳卒中で入院した1万4293症例(メディケアに加入)。退院後1年間の再入院と死亡の記録については、病院のデータと医療供給者分析ファイル(MedPAR)をつき合わせて調べた。

 個々の患者情報については、Cleveland Health Quality Choiceから入手した。生存分析(院内死あるいは院外死の確認も含む)から、再入院の頻度を割り出した。再入院の危険因子を評価するために、拡張コックスハザード回帰モデルを採用した。

 結果、退院後1年間に再入院した頻度は、生存していた1万2790症例の43%だった。最初の再入院の30%は、退院後30日以内に起こっていた。退院後90日以内では54%に確認された。

 最初の再入院の在院日数(中央値)は、6日だった(四分位は3日、10日)。これは、最初の脳卒中発作で入院した際の在院日数(中央値6日、四分位は4日、10日)と酷似していた。再入院した4797例のうち41%に当たる1981例は、退院後1年間で2回を超える再入院の経験があった。なお、26%は、再入院後1年間に死亡していた。

 患者背景では、180日以内の再入院リスクが高かったのは、黒人(ハザード比1.25、95%信頼区間1.15-1.37)と男性(ハザード比1.12、95%信頼区間1.05-1.20)だった。

 再入院を予測する臨床上の要因としては、クレアチニン>2 (ハザード比1.40、95%信頼区間1.22 - 1.62) 、血液透折 (ハザード比1.34、95%信頼区間1.05 - 1.72) 、および低血清アルブミン (ハザード比1.10、95%信頼区間1.03 - 1.17)などだった。

 この結果を受けて研究グループは、「発作後の再入院は、退院後1年間で生存者のほぼ半数で確認された。その際の在院日数は、最初の発作で入院したときとほとんど同じだった。これは由々しき問題である」と警告した。その上で、「腎機能障害や栄養の欠損などが、再入院の重要な危険因子であり、これらが再入院を防ぐ焦点となるだろう」と指摘した。

 なお、性別や人種によって再入院のリスクに違いがあった点については、「ケアの質や退院後の管理状態の違い、あるいは合併症の頻度などが原因かもしれない」などと考察している。