急性虚血性脳卒中患者の中大脳動脈に自己骨髄単核球細胞を移植するフェーズ1試験の結果が発表された。移植は実行可能で安全であることが確認された。2月16日に米キシミーで開催された国際脳卒中会議の一般口演でブラジルUniv Federal do Rio de JaneiroのGabriel R de Freitas氏が発表した。

 研究グループが行ったフェーズ1試験は、中大脳動脈に脳卒中の重症度スコアであるNIHSSが4から20の間の虚血性脳卒中を起こした患者を対象に行ったもので、患者には自発的な再疎通が起きたことを経頭蓋ドップラーと磁気共鳴血管造影で確認している。 脳卒中発症後3日目から7日目の間に患者の後部腸骨稜から骨髄細胞を吸引した。吸引したその日に3000万個のカテーテル血管造影を使って中大脳動脈部に移植する。

 全部で6例の患者に移植が行われた。平均年齢は49歳で男性が4例、女性が2例だった。脳電図の異常は見出されず、有意な微小塞栓信号が骨髄単核球注入時に観察された。平均NIHSSは開始時が平均で9.5だったのが60日目に4.5となり、120日目には3.0と改善した。患者さんの介助の必要性を示すModified Rankin Scaleは開始時が平均3.5だったのが60日目に2.0、120日目で2.0となった。能力評価点であるBarthel Indexは、開始時平均52.5だったのが60日目で92.5、120日目でも92.5となり改善が確認された。研究グループは骨髄単核球移植の有効性を評価するためには異なった投与法、投与量を用いたフェーズ2臨床試験が必要だとしている。

 なお、国際脳卒中会議2日目の2月17日にはブラジルの別のグループが同様に急性脳卒中患者に自己骨髄単核球細胞移植を行い、有効性を示した結果を発表する予定だ。両グループは将来的に共同研究を進めていく計画だという。