日本イーライリリーの渡部守浩氏

 悪性胸膜中皮腫に対するペメトレキセドシスプラチン併用療法について、日本における市販後全例調査の中間解析結果が明らかとなった。安全性に関して海外や日本で行われた試験と大差はなく、基本的に安全性については懸念は見出されなかった。また、間質性肺炎の発生率も他の肺癌に対する抗癌剤と差はなかった。効果については観察期間が6カ月と短いため、断定的なことは言えないが、6カ月時点の全生存率は73.9%と見積もられた。成果は、7月31日からサンフランシスコで開催されている世界肺癌学会で、日本イーライリリーの渡部守浩氏(写真)によって発表された。

 市販後調査には、15カ月の期間に953人の悪性胸膜中皮腫患者が登録された。中間解析で682人の患者のデータが解析された。このうち591人が男性だった。全身状態はPS0が31.5%、PS1が55.7%、PS2が10.9%だった。1サイクル以上のペメトレキセドとシスプラチンの併用を受けた患者は93.5%。副作用を抑える葉酸とビタミンB12の投与はそれぞれ99.1%と99.4%に行われていた。投与サイクル数の中央値は4.0だった。

 10%以上の頻度で副作用が見られたのは、白血球減少症(31.5%)、好中球減少症(28.4%)、貧血(22.4%)、嘔吐(17.9%)、食欲不振(16.3%)、血小板減少症(13.0%)、便秘(12.0%)、リンパ球減少症(10.7%)だった。5%以上の患者で発現した重篤な副作用は好中球減少症(10.3%)、貧血(8.5%)、白血球減少症(8.1%)だった。間質性肺炎は1.2%で確認された。