千葉大学大学院医学研究院加齢呼吸器病態制御学(呼吸器内科)准教授の滝口裕一氏

 抗癌剤のS-1ゲムシタビンの併用が非小細胞肺癌NSCLC)のセカンドラインの治療法として有効である可能性が示された。国内でのフェーズ2試験の結果、明らかになった。成果は、7月31日からサンフランシスコで開催されている世界肺癌学会で、胸部腫瘍臨床研究機構TORG)を代表して、千葉大学大学院医学研究院加齢呼吸器病態制御学(呼吸器内科)准教授の滝口裕一氏(写真)によって発表された。

 フェーズ2試験で実施された用法・用量は、高齢者のファーストラインとして研究が行われたものと同じもの。21日間を1コースとしてゲムシタビン1000mg/m2を8日目と15日目に投与し、S-1は1日当たり60mg/m2を1日目から14日目まで投与した。主要評価項目は奏効率だった。

 フェーズ2試験には、2007年11月から2008年9月まで、34人(29人が腺癌、3人が扁平上皮癌、1人が大細胞癌、1人が分類不能)が登録された。患者の年齢中央値は61.5歳(30-84)。PS0が20人でPS1が14人。化学治療を1種類受けたことのある患者は23人、2種類受けたことのある患者は11人だった。

 試験の結果、投与コース数の中央値は4(1-9以上)で、完全奏効(CR)はなかったものの部分奏効は8人で、奏効率は23.5%(95%信頼区間9.1-38.0)だった。安定状態(SD)が14人で疾患制御率は64.7%となった。フォローアップ期間8.9カ月で、全生存期間中央値はまだ到達していない。

 一方、多く見られたグレード3または4の血液学的毒性は、好中球減少症(47.1%、グレード3が12人、グレード4が4人)、貧血(17.6%、グレード3が5人、グレード4が1人)、(白血球減少症(14.7%、5人全員がグレード3)、血小板減少症(8.8%、グレード3が1人、グレード4が2人)だった。非血液学的毒性はグレード3のものが肺炎が2人、ALP上昇、口内炎、食欲不振、倦怠感、血栓症、皮疹がそれぞれ1人ずつだけだった。