国立がんセンター中央病院の朝比奈肇氏

 進行非小細胞肺癌NSCLC)の非扁平上皮細胞癌抗血管内皮成長因子抗体ベバシズマブパクリタキセルカルボプラチンの併用が、日本人でも有効であることが明らかとなった。日本で行われたフェーズ2試験の結果、示されたもの。有効性、副作用とも海外で行われた試験と同様だった。成果は、7月31日からサンフランシスコで開催されている世界肺癌学会のオーラルセッションで、国立がんセンター中央病院の朝比奈肇氏(写真)によって発表された。

 フェーズ2試験は、未治療の進行再発NSCLC患者で、組織学的に非扁平上皮癌であることが確認された180人の患者を、パクリタキセル/カルボプラチンのみの群(59人)とパクリタキセル/カルボプラチンにベバシズマブを加えた群(121人)に無作為に割り付けられた。パクリタキセルとカルボプラチンは3週間置きにパクリタキセルが200mg/m2、カルボプラチンが6AUCずつ投与され、増悪が観察されるまで、最大6サイクル投与された。ペバシズマブを加えた群は、パクリタキセルとカルボプラチンを同じ用法、用量で投与されるのに加えて3週間置きに15mg/kgのベバシズマブを投与され、増悪が観察されるまで最大6サイクル投与された。

 主要評価項目は無増悪生存期間で(PFS)、副次評価項目は全生存期間(OS)、奏効率(RR)、安全性だった。

 効果の評価が可能であったベバシズマブ併用群117人とベバシズマブ非併用群58人の結果、PFSの中央値は併用群が6.9カ月、非併用群が5.9カ月で、PFSハザード比は0.61(95%信頼区間0.42-0.89、p=0.009)だった。奏効率は、併用群が60.7%(完全奏効が0.9%、部分奏効が59.8%)、非併用群は31.0%(全て部分奏効)だった。安定状態は、併用群で33.3%、非併用群で39.7%だった。

 安全性について評価可能だった併用群119人と非併用群58人で、グレード3以上の副作用の発生は併用群で92%、非併用群で86%だった。グレード3以上の高血圧が11人、出血が2人併用群のみで見られた以外は、副作用は類似していた。併用群ではグレード5の喀血が1人に認められた。