Italian Society of Rheumatology のM. Rossini氏

 糖質コルチコイド(以下、ステロイド)の長期投与は骨粗鬆症や骨折のリスクを高めることが指摘されているが、イタリアに複数あるリウマチセンターの治療継続患者コホートを用いて、ステロイド治療前と治療中の骨粗鬆症関連骨折の発生状況を調べたところ、リウマチ性疾患患者では、ステロイド治療前であっても臨床骨折が多いことが示された。6月12日から15日までマドリッドで開催中の欧州リウマチ学会(EULAR2013)で、イタリアのOsteoporosis and Metabolic Skeletal Study Group of Italian Society of Rheumatology のM. Rossini氏らが発表した。

 対象は、慢性的にステロイド治療(プレドニゾン換算5mg/日以上)を受けている21歳以上のリウマチ性疾患患者523人。内訳は、全身性エリテマトーデス関連(CON群)が249人(平均年齢57歳)、多発性筋痛症(PMR群)91人(同74歳)、関節リウマチ(RA群)183人(同64歳)。

 ステロイドの平均治療期間は、CON群79カ月(累積プレドニゾン換算23.9g)、PMR群29カ月(同6.3g)、RA群108カ月(同20.3g)。骨粗鬆症(Tスコア<2.5、腰椎)の割合は、CON群28%、PMR群38%、RA群35%だった。

 ステロイド治療前の臨床骨折の発生は、CON群12%、PMR群37%、RA群17%。一方、ステロイド治療中の新たな臨床骨折の発生は、CON群12%、PMR群10%、RA群23%で、2次骨折の発生はCON群4%、RA群約7%だった。なお、CON群の64%、PMR群の80%、RA群の72%が骨粗鬆症薬を服用していた。

 Rossini氏は、「リウマチ性疾患患者の臨床骨折は、ステロイド治療前でも高率だった。特にPMR群の治療前の骨折発生が37%と他群よりも高かったのは、年齢が高齢であることなどの影響と思われる。一方、治療中の新たな臨床骨折の発生率は、想定していたより低かった」と話した。