Diakonhjemmet Hospital(オスロ)のT.Uhlig氏

 関節リウマチ患者のうち、まったく運動習慣のない人が45.7%と半数近くを占め、これらの患者は運動習慣がある人に比べて健康状態が悪く、自己効力感や教育レベルが低いことなどがノルウェーの患者調査で示された。6月9日までベルリンで開催されていた欧州リウマチ学会(EULAR2012)で、Diakonhjemmet Hospital(オスロ)のT.Uhlig氏らが発表した。

 対象は、2009年に郵送調査票に返答したORAR(Oslo Rheumatoid Arthritis Register)の登録患者868人(20〜79歳、平均年齢59.9歳、罹患期間13.0年、女性77.1%、返答率60.6%)。

 30分以上の、息がはずみ汗をかくような運動の頻度について記入してもらったところ、週3回以上と回答した人が174人(21.0%)、週に1〜2回が354人(30.6%、以上を合わせた51.6%が“運動習慣あり群”)、月に1〜2回が22人(2.7%)だった。

 一方、運動習慣がまったくないと回答した人は2992人(35.2%)、機能制限やハンディキャップのため運動できないとの回答が87人(10.5%)だった(以上を合わせて45.7%が“運動習慣なし群”)。

 運動習慣なし群は、運動習慣あり群に比べて年齢が高く、痛みや疲労感が強く、身体機能(HAQ、SF-36 PCS)も悪く、またメンタル面(SF36 MCS)も不良で、自己効力感も低かった(いずれもP<0.01)。

 多変量回帰分析を行った結果、教育年数および自己効力感の低さ、身体機能(SF-36 PCS)の低下が、いずれも運動習慣なしと独立した関連因子だった。

 Uhlig氏は、「ノルウェーの関節リウマチ患者の約半数に運動習慣がないことが分かった。他国のデータと比較するとそれほど悪い結果ではないが、QOLを高め、心血管疾患の合併を予防するために運動は重要と言える。教育レベルが低い、身体機能が低下している、自己効力感が低いといった要因を持つ患者には、特に運動を推奨すべきかもしれない」とまとめた。

(日経メディカル別冊編集)