米Albany Medical CollegeのJ.Kremer氏

 新規の抗リウマチ薬として開発が進められているJAK阻害薬tofacitinib(CP-690,550)の対プラセボの第3相試験ORAL Syncの結果が公表された。米Albany Medical CollegeのJ.Kremer氏(写真)が、ロンドンで開催された欧州リウマチ学会EULAR2011)のLate breaking abstract sessionで発表した。同氏は、「tofacitinibの初の第3相試験結果であり、抗リウマチ薬(DMARDs)に不応であった患者にtofacitinibを投与すると、早期に顕著な効果が期待できることが明らかになった」と語った。

 ORAL Sync試験では、DMARDs投与(MTXなど)で不応だった792人の患者をtofacitinibの5mg投与群(1日2回、315人)と10mg投与群(1日2回、318人)、プラセボ群(プラセボ投与不応で3カ月後に5mgを1日2回または10mgを1日2回投与に移行、159人)に無作為に割り付し治療を行った。全患者の81.4%が女性で、各群の平均年齢は50.8〜53.3歳だった。

 主要評価項目は、治療開始6カ月における臨床症状の改善(ACR20)、RA活動性評価指標(DAS28-4・ESR<2.6)、および3カ月における身体機能(HAQ-DI)の変化とした。

 その結果、ACR20の改善率は、10mg投与群で58.3%、5mg投与群52.7%で、いずれもプラセボ群(31.2%)に比べて有意に高かった(p<0.0001)。また10mg投与群のACR50改善率(36.6%)とACR70改善率(16.2%)も、プラセボ群(それぞれ12.7% 、3.2%)に比べて有意に高かった(p<0.0001)。DAS28-4(ESR)<2.6、HAQ-DIの変化についても、いずれもプラセボ群よりも有意に改善した(10mg投与群でp<0.0001)。

 なお、投与期間12カ月における安全性評価では、重篤な有害事象の報告は少なかったが、急性心不全などによる4例の死亡例、4例の日和見感染症が5mg、10mg投与群で報告された。

(日経メディカル別冊編集)