紅茶を飲む女性は関節リウマチ(RA)を発症するリスクが全く飲まない女性に比べ、約4割高い――。7万人超の大規模観察コホートを対象にした研究でこんな結果が示された。コーヒーの飲用と発症の関連はみられなかった。米ジョージタウン大学医療センター内科助教授のChristopher Collins氏らが、6月16日から19日までローマで開催された欧州リウマチ学会(EULAR 2010)で報告した。ただし、「解釈には慎重さを要する」とのことで、いきなり紅茶を控える必要はないようだ。

 Collins氏らは、コーヒーと紅茶の摂取が高年齢におけるRAとSLEの発症に及ぼす影響を調べるため、米国女性の長期観察研究コホートWomen's Health Initiative Observational Study(WHI-OS)に登録された50-79歳の9万6676人のうち、ベースラインのアンケートでコーヒーと紅茶の毎日の摂取量を記載した7万6643人を対象とした。フォローアップ期間中、自己申告と抗リウマチ薬(DMARDs)使用を基に、3年目時点のRAまたはSLEの発症を確認した。

 年齢調整の上、多変量Cox比例ハザードモデルによる解析を行った結果、紅茶を引用する女性は飲用しない女性に比べ、量にかかわらず有意にRA発症リスクが高かった(ハザード比{HR} 1.40、95%信頼区間{CI}:1.01-1.93、p=0.04)。また、紅茶を飲む量が多いほどRA発症率が高い量-反応関係があった(p=0.03)。SLE発症と紅茶飲用については、関連性はみられなかった。

 一方、コーヒーについて同様の分析をしたところ、RAではHR1.09(95%CI:0.77-1.54)、SLEではHR0.81(95%CI:0.37-1.75)で、いずれも飲用と発症の関連は見い出せなかった。量-反応関係も有意ではなく、コーヒーの淹れ方、カフェインの有無も関連性はみられなかった。なお、コーヒーの淹れ方はフィルター抽出(ドリップまたはインスタント)、非フィルター抽出(エスプレッソ、パーコレーター、沸かし、フレンチプレス)で調べた。

 Collins氏は、「紅茶の成分の1つであるフラボノイドは抗酸化作用を有することが知られているが、フラボノイドの多量摂取がRA発症リスクを高めるとする研究がある」と指摘しながらも、「本研究結果の解釈は慎重であるべきで、今後の研究を待ちたい。RA患者は食習慣を大きく変える前に、担当医に相談すべき」と注意を促した。

(日経メディカル別冊編集)