スウェーデン・Skane大学病院のMitra Pikwer氏

 関節リウマチ(RA)は女性に多く、ホルモン分泌とその変化がRA発症に何らかの関与をしている可能性がある。スウェーデン・Skane大学病院のMitra Pikwer氏らは、45歳以下で早期閉経した女性では、性・年齢などが一致した対照群に比べ、RA発症率が約1.9倍と高いことを示した。研究結果は、6月16日から19日にローマで開催された第11回欧州リウマチ学会(EULAR 2010)で報告された。

 Pikwer氏らは、1991〜1996年に地域健康調査に組み入れた男女3万447人(女性1万8326人)を対象に自記式のアンケートを実施、女性に対しては授乳や閉経について尋ねた。このレジストリーと、地域RA登録、地域入院患者登録、全国退院記録、全国死因登録などのデータベースを突き合わせ、健康調査への登録以降にRAを発症した女性(n=136)を抽出、症例対照研究を実施した。対照群(n=544)は、RA患者1人について、年齢、調査組み込み時点を一致させた非RAの生存女性4人を割り付けた。

 ベースラインにおける平均年齢は、RA群が57.9歳、対照群が58.0歳。閉経年齢は、RA群が47.9歳、対照群が49.2歳。早期閉経率は、RA群が19.1%、対照群が11.4%だった。

 多変量解析を行い、閉経時期が45歳超の正常女性を1として、閉経が45歳以下の早期閉経女性のRA発症のオッズ比を求めたところ、喫煙、教育程度、授乳期間などで調整後のオッズ比は1.92(95%信頼区間:1.02-3.64)となった。

 Pikwer氏は、「RA発症機序にホルモンがどう係わるかは今のところ不明」としながらも、「閉経期は複数のホルモン分泌が変化することが知られており、女性のRA発症のピークも閉経時期または閉経直後になる」と指摘、ホルモンの関与を強く示唆していた。

 同氏らは本研究に先立って、同じ対象者について授乳期間の長短とRA発症の関連を分析、授乳期間が13カ月以上の群では、授乳未経験者を1としたRA発症の調整済みオッズ比が0.40(95%信頼区間:0.20-0.83)と、有意に低かったことを報告している。

(日経メディカル別冊編集)