スウェーデン・Skane大学リウマチ科教授のCarl Turesson氏

 3万人超の住民コホートのライフスタイルと関節リウマチ(RA)発症の関連を調べた分析から、喫煙と社会的な階層が、RA発症の独立かつ有意なリスク因子であることが示された。スウェーデン・Skane大学リウマチ科教授のCarl Turesson氏らが、6月16日から19日までローマで開催された第11回欧州リウマチ学会(EULAR 2010)で報告した。

 Turesson氏らは、1974〜1992年にあらかじめ設定した地域から予防医学プログラム(PMP)と呼ばれるレジストリーに登録された3万3346人(男性2万2444人、女性1万902人)を対象とした。

 さらに、地域患者登録、入院データベース、全国退院者レジストリーなどをPMPレジストリーと突き合わせ、登録後にRAを発症した患者を抽出した。RA発症は2004年までのデータを基にした。対照群としてはPMPレジストリーから、個々のRA症例1人に対して、性、年齢、スクリーニングの時期が一致する非RA発症の生存者4人を選んだ。

 ライフスタイル因子は自記式の質問票で集計。職業は職種や肩書などをもとに、ブルーカラーとホワイトカラーに分類した。退職者、専業主婦、学生、自営業者、農業従事者と非就業者は除外した。

 結果として、期間中290人のRA発症がみられた。1160人の対照群と比較するため、多変量解析を行ったところ、調査時点の非喫煙者に対する喫煙者のRA発症オッズ比は1.68(95%信頼区間:1.07-2.65)、ホワイトカラーに対するブルーカラーのRA発症オッズ比は1.53倍(95%信頼区間:1.12-2.10)で、喫煙とブルーカラー労働は、RA発症のそれぞれ独立なリスク因子であることが分かった。

 一般にブルーカラーでは喫煙者が多いと考えられるが、喫煙、性、年齢で調整しても、ブルーカラーであることは有意なリスク因子になった。Turesson氏は、職業の違いがRA発症に関連し得る要因として、食事、感染、職業上の曝露などを挙げた。今後は、アンケート調査の詳細な分析を進め、将来的には発症予防を目指した研究にもつなげたいとした。

(日経メディカル別冊編集)