英国Keele UniversityのU.Kadam氏

 心血管疾患CVD)リスクが高いほど、変形性関節症OA)発症リスクも上がることが大規模コホート研究から明らかになった。英国Keele UniversityのU.Kadam氏らによる研究の結果。6月10日から13日までデンマークで開催された第10回欧州リウマチ学会・年次集会(EULAR2009)で発表された。

 研究は、30年以上のフォローアップ期間を有するスウェーデンの「Malmo Preventive Project cohort Study」のデータを用いて行われた。

 まず、8749人の女性、1万4821人の男性におけるCVDリスク因子を測定し、リスクスコアに沿って参加者のCVDリスク分類を行った。リスクスコアは、年齢、肉体労働者か否か、CVD家族歴、肥満、喫煙、血糖値、コレステロール値、血圧により計算した。

 そのうえで、膝または股関節の関節形成術を受けた患者データから抽出して、比較を行った。その結果、対象女性の5.1%(445人)、男性の3.5%(519人)にOAイベントが生じていた。

 CVDリスクとOA発症の関連を調べたところ、CVDリスクが高いほど、OAを発症するリスクが高いことが明らかになった。この傾向は特に女性において顕著だった。女性のCVD高リスク群のOA発症リスクは、CVD低リスク群に比べて3.5倍(2.6-4.7)、男性のCVD高リスク群のOA発症リスクは1.7倍(1.3-2.2)となっていた。

 また、女性を年齢で分けて解析したところ、CVD高リスク群でも、若年の方がOA発症リスクが高かった。一方、BMIやコレステロール値とOA発症リスクの関連はみられなかったが、この点についてはさらなる検討が必要とした。