デンマークUniversity Hospital of CopenhagenのKaren Faarvang氏

 6月10日から13日までデンマークの首都コペンハーゲンで開催されている第10回欧州リウマチ学会・年次集会(EULAR2009)で、「Let's talk about sex」と題したセッションが開催された。これまで話題にされることが少なかった関節リウマチ(RA)患者の性生活を取り上げ、患者本人による前向きな対処法も紹介された。

 まず、デンマークUniversity Hospital of CopenhagenのKaren Faarvang氏は、「デンマークで行われたRA患者2580人を対象にしたアンケートの結果、33%が病気によって性生活に何らかの影響があり、5%は性生活が不可能になったと回答した」と述べた。その一方で、「性生活に関して患者と話をしている臨床医は35%にすぎないというデータもある」として、今後、性の問題に関して、医療者側が患者のニーズに応えていくことが必要とした。

 同セッションでは、患者の立場からの発表も行われた。ルーマニアから参加したFilip Codruta氏は、「病気により、関節可動域の制限、慢性痛、性的衝動(リビドー)の減少、膣の乾燥、薬の副作用など、様々な身体的障壁がある。精神面でも、自己イメージや自信の低下などがあり、RAは、性生活だけでなく、日常生活や社会生活にも大きく影響を及ぼす」と語った。

 その上で、「自分自身が前向きになるために役立ったのは、自己イメージを受容すること。人は身体が変わっても中身は変わらないからだ」とCodruta氏は強調する。そして、「パートナーとの完璧な関係を築く上で最も重要なものの一つがコミュニケーションで、解決への最初のステップだ」と、コミュニケーションの重要性について述べた。

 同氏は、性生活改善の具体策としては、適切なタイミングを選ぶ、可能な範囲の運動を持続することで体をよい状態に保つ、ロマンチックな環境を作る、などが有効と指摘。身障者の性生活を改善する方法を記載したWebサイトもあることを紹介した。

 会場からは、「性の問題を抱えている患者が医療者に理解を求め、会話を始めることが重要」という意見や、「性の問題を抱えているのは、若い患者だけでないことも知ってほしい」などのコメントが出された。