インフリキシマブIFX)やエタネルセプトETN)などの抗TNF薬は、関節リウマチRA)の関節破壊進行抑制と症状軽減において、きわめて高い効果を持つことが証明されている。しかし、その優れた効果は患者が実際に治療を継続することができて初めて得られるものであり、治療の成否は継続期間に大きく依存する。米セントコア社のTang氏らは、PharMetrics社の民間医療保険データベースに登録されている抗TNF薬使用している患者のデータを解析した結果、現在米国で使用可能な3種の抗TNF薬の中で最も継続性に優れるものはIFXであったことを報告した。

 本検討の対象は、2001年1月〜2004年6月の期間にPharMetrics社のデータベースに登録された抗TNF薬使用患者のうち、抗TNF薬投与前と投与後、各1年以上の診療記録に不備がなく、過去1年以内に抗TNF薬を使用していないことが確認された18歳以上のRA患者1242例である。投与された抗TNF薬は、IFXが490例(IFX群)、ETNが607例(ETN群)、アダリムマブ(ADA)が145例(ADA群)、各群とも全例メトトレキサート(MTX)の併用投与を受けていた。なお、IFX群患者の平均年齢(51.4歳)は、他の2群(ETN群49.0歳、ADA群49.5歳)に比して有意に高齢であったが、それ以外の背景因子に有意な偏りは認められなかった。

 Tang氏らは、各群の治療継続期間を「初回投薬日から最終投薬日までの日数÷365×100」の計算式にて算出した。その結果、継続率はIFX群が78.0、ETN群が72.8、ADA群が70.8であり、IFX群が他の2群を有意に上回っていた(P<0.005)。これを日数で示すと、IFX群が284.8日、ETN群が265.6日、ADA群が258.5日となる。この傾向は、年齢、性差、併存疾患、疾患重症度などの因子で調整しても大きく変わることはなかった。

 以上より、IFXとETN、ADAという3種の抗TNF薬のなかで、米国において最も継続的に使用されている薬剤はIFXであることが明らかとなった。Tang氏らは、「この事実が実際のRAの治療成績にどの程度の影響を及ぼすのかについて、今後検討を進めることが必要だ」と発表を結んだ。