欧米のリウマチ専門医の多くは、早期関節リウマチRA)患者に対して最初から抗リウマチ薬DMARDs)の多剤併用や生物学的製剤による“aggressive therapy”を行うことを避け、メトトレキサートMTX)の単剤療法で治療を開始する傾向にある。しかし、スウェーデンにて臨床試験SWEFOT(Swedish Pharmacotherapy Trial)を遂行しているカロリンスカ大学病院のvan Vollenhoven氏らは、同試験のrun-in期間の成績を見る限り、MTX単剤でコントロール可能な早期RA患者は3割に満たないことを報告した。

 SWEFOT試験は、発症から1年未満かつDAS28>3.2の早期RA患者を対象に、DMARDs多剤併用療法と抗TNF療法の有効性と安全性を比較する多施設共同無作為化比較試験である。同試験には493例の患者が登録、先頃3〜4カ月のrun-in期間が終了したところである。run-in期間の治療は、MTX10〜20mg/週の単剤療法である。ただし、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と低用量ステロイドについては使用が認められた。

 run-in期間終了後のDAS28スコアは、ベースライン時の5.72±1.01から4.01±1.41へと有意に低下した(P<0.0001)。また、145例(29%)の患者はDAS28<3.2を達成、うち86例は寛解(DAS28<2.6)を得た。しかし、26例(5%)の患者はMTXの忍容性が悪く脱落、258例(52%)の患者はDAS28<3.2を達成し得なかった。残る64例(13%)は、他疾患の合併や他の理由のために脱落となった。

 DAS28<3.2達成の成否は、性別(男性のほうが良好)、年齢(高年齢のほうが良好)、ベースライン時のDAS28スコア(低値のほうが良好)の各因子と有意に相関していた(それぞれP<0.0005、P<0.05、P<0.0001)。

 以上より、欧米において早期RA治療の第一選択とされるMTX単剤療法は、早期RA患者の3割弱しかコントロールし得ないことが明らかとなった。すなわち、大多数の早期RA患者には、当初からDMARDs多剤併用や抗TNF療法などの“aggressive therapy”を考慮すべきであることが示唆される。その場合、はたしてDMARDs多剤併用と抗TNF療法のどちらが優れるのかは、SWEFOT試験によって明らかになるものと思われる。その結果が待たれるところである。