ポルトガル分子医学研究所のJoana Lopes氏

 リウマチ関節の経時的変化を評価するSharp/van der Heijde(SH)スコアを用いる場合、片側の手足だけ評価すれば統計的に十分とする研究成果が報告された。SHスコアは手足関節の最も高感度な評価手法だが、複雑なため、日常診療ではほとんど用いられていない。片側の評価だけで済めば、診断に要する手間と時間を大幅に短縮できる。ポルトガル分子医学研究所のJoana Lopes氏らの研究成果で、6月24日のポスターセッションで発表された。

 Lopes氏らは、片側の手足だけをSHスコアで評価した場合、通常行われている両側の評価と同等の情報が得られるかどうかを調べた。対象患者は、1987年のACR基準に基づいて診断された129人。男性が20.2%、女性が79.8%、平均年齢56.22歳で、平均罹病期間は11.78年。DAS28の平均は4.06、HAQスコアの平均は1.12、71.7%がリウマチ因子陽性だった。

 患者の手と足のX線像にSH法を適用、左右の手足の関節腔の狭窄と骨びらんについてSHスコアを求め、2標本t検定を用いて左右の差を評価した。その結果、99%信頼区間で評価した場合、いずれの場合も統計的な有意差は見られず、左右対称であるという仮説は否定されなかった。これは、片側のX線像にSH法を適用した結果を日常診療に利用できる可能性を示す。Lopes氏は、「今後、異なる集団や、大規模集団を対象に同様の研究を行い、この結果を確認する必要がある。また左右が異なる症例の分析も進めたい。既に約600人を対象とした断面調査を始めている」としていた。