インフリキシマブを含む抗TNFα療法は、関節リウマチ(RA)に非常に高い有効性を示す一方で、感染症への注意が必要とされる。本邦でのインフリキシマブの発売元である田辺製薬でMedical Affairsを務める多月氏らは、本剤の使用成績調査の成績を詳細にわたり報告しており、そのうちの1つとして、6月24日のポスターセッションにて細菌性肺炎のリスク因子に関する解析データに関する発表を行った。

 日本ではインフリキシマブがRAの適応を取得して以来、投与全例を対象とした使用成績調査が実施され、約7000例の有効性および安全性データが収集されている。6カ月間の追跡期間を終えた5000例を解析した結果、細菌性肺炎発症のリスク因子を特定したという。

細菌性肺炎の発症頻度は2.2%(108/5000例)で、発症例の平均年齢は63.5歳、発症時の平均投与回数は2.7回であった。

発症リスクとなりうる患者背景の検索を行ったところ、女性に比して男性で1.94倍、50歳代に比して60歳代で1.9倍、70歳代で2.57倍、Stage1〜2に比して3〜4では1.9倍、呼吸器合併症のない患者に比して合併症のある患者では3.9倍のリスク上昇が示された。これらのリスク因子をもつ患者では、治療開始から約2カ月後に発症のピークがみられたが、呼吸器合併症を有する患者では4カ月後にも再びピークが認められた。

 同氏は「本調査の結果から、呼吸器合併症、高齢、Stage3〜4、男性の4つが細菌性肺炎のリスク因子と考えられた。特に、オッズ比が高かった呼吸器合併症がある患者に対しては、ワクチン投与などの対策を考慮してほしい」と結んだ。