フィンランドJyvaskyla Central病院のH.Makinen氏らの研究グループは、初期の関節リウマチ患者に複数の抗リウマチ薬DMARDs)を投与することで、DMARD1剤を投与するよりも高率に2年で寛解を導入し、さらにその状態を維持できることを見出した。またX線像による解析から複数のDMARDsの使用が関節損傷を抑制することも確認した。Makinen氏は初期から積極的にDMARDsを使用することの意義を強調した。成果は6月21日の口演で発表された。

 研究グループは、DMARDsによって導入された寛解の持続性について調べられた研究がなかったことから、Finnish Rheumatoid arthritis Combination therapy(FIN-RACo)と名づけた臨床試験で、寛解の持続効果と持続することによる関節破壊抑止の状態を調べた。

 関節リウマチを発症した患者を無作為に2群に分け、1群はDMARDs複数投与群としてメトトレキサートヒドロキシクロロキン(HCQ)、スルファサラジン(SSZ)、プレドニゾロンを投与し、DMARD単独投与群にはSSZ(プレドニゾロンも加える)を投与した。169人の患者(複数投与群79人、単独投与群90人)についてデータ解析が完了し、報告された。

 研究グループは、修飾ACRクライテリア(疲労感を除いた残りの5クライテリア)を満たした場合とDAS28スコアが2.6よりも小さくなったものを寛解と判断した。そして、6カ月時点、12カ月時点、24カ月時点で寛解の場合を寛解が持続していると判断した。その結果、2年間たった時点で、修飾ACRクライテリアによる評価では、複数投与群では33人(42%)が寛解となっており、14%が寛解が持続した状態だった。

 一方、単独投与群では寛解となったのは18人(20%)で、寛解が持続していた患者は3%に過ぎなかった。DAS28による評価でも複数投与群では寛解が54人(68%)で、寛解が持続していたのは51%、単独投与群では寛解が37人(41%)で、寛解が持続していたのは16%だった。

 そして、研究グループは、関節炎のX線による病変の定量的評価法であるLarsen法で関節病変の変化を調べたところ、修飾ACRクライテリア、DAS28評価で寛解が持続できた場合には関節病変の悪化が抑制できていることも確認した。