Universidade Federal de Goiás のP.C. Brandão Veiga Jardim氏

 血圧コントロール不良の非糖尿病患者を対象に、4週間にわたり1日3gの塩を摂取する試験を行ったところ、減塩塩を利用した患者では、診察室血圧と家庭血圧が有意に低下したことが示された。ブラジルのUniversidade Federal de Goiás のP.C. Brandão Veiga Jardim氏らが、6月14日にイタリアのミラノで開幕した欧州高血圧学会(ESH2013)で発表した。

 演者らは、通常の塩を減塩塩に置き換えた場合の高血圧患者の血圧に対する影響を検証する検討を行った。

 対象は、降圧薬を継続して服用しているにも関わらず血圧コントロールが不良の非糖尿病患者。対象を2つのグループに分け、グループ1(G1)には減塩塩を、グループ2(G2)には通常の塩をそれぞれ使ってもらった。両グループとも、1人当たり塩3g/日を4週間にわたり与えられた。

 患者背景として、性別、年齢、教育程度、世帯収入、運動量、喫煙、アルコール消費量などを把握。試験の前後で、診察室および家庭での血圧(家庭血圧測定[HBPM]は、少なくとも4日間で24回測定)と24時間ナトリウムおよびカリウムの尿中排泄量の変化を観察した。

 試験では、35人の患者のうち、19人がG1、16人がG2に無作為に割り付けられた。平均年齢はG1で56.26±8.08歳、G2で54.56±6.67歳だった。世帯収入は半数近くが約600米ドル(48.6%)で、54.3%は定期的な運動を行っていた。喫煙者は5.7%のみで、アルコール摂取は40%に認めた。両グループとも試験前の特徴は同様であった。最終的に80%の患者が基本指示に従って4週間の試験を完了した。

 4週間の試験終了後、G1では診察室および家庭での血圧(収縮期血圧、拡張期血圧)がすべて有意に低下した(P<0.05)。ナトリウム排泄量も有意に減少した(P=0.016)。カリウム排泄量には有意な変化は認めなかった(P=0.157)。一方、G2では、診察室での収縮期血圧のみが有意に低下した(P=0.032)。

 演者らは、「通常の塩を使用した患者では診察室血圧の収縮期血圧のみが低下したが、減塩塩を使用した患者では診察室血圧と家庭血圧のいずれの血圧値も有意に低下した」と結論し、「減塩塩は高血圧患者の血圧管理に役立つと考えられる」などと考察した。